癒しの風~薫風堂~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

腎経 是動病・所生病

今日はお昼近くまで眠っていて、午後一杯かかって、
腎経の是動病・所生病の解を書いていました。
自分が腎虚が酷く、どんなに病院で精査しても、何も病因が特定できなかった、
その辛さから、特に思い入れの強い経絡病症です。

では、行きます!

と、その前に、
私の書いている、この原稿を講義して下さっている、
好漢医学林の先生のページでも、今、腎の蔵を解かり易く説明して下さっています。
このページを読む前に、リンク先を読んでみて下さい。
理解が深まると思います。

本文・読み下し文・解説の講義は、好漢医学林・I先生によるものです

(是動病・本文)
是動則病、餓不欲食 面如漆柴 咳唾則有血 喝喝而喘坐而欲起 
目洸洸如無所見 心如懸若飢状、
気不足則善恐 心如人将捕之 是為骨厥


(読み下し)
是動ずれば則ち病い、餓えて食欲せず、面、漆柴の如く、咳唾すれば則ち血有り、
喝喝として喘し、坐して起たんと欲せば、目洸洸として見る所無きが如し、
心懸かる如く飢えたる状の若し、
気不足すれば則ち善く恐れ、心として人が将に之を捕らえんとするが如き、
是れを骨厥と為す。

(意訳)
是れ動ずれば則ち病い、餓えて食欲せず
 経絡の動ずる、いわゆる是動病なるものは、一応、腹が減り飢餓を感じるのであるが、
 食物を前にすると食が進まない事をいう。『類経』の注には、「腎は陰臓と言えども、
 元は場所に居る。水中に火あり、脾胃の母と為す。陰動く時は則ち陽衰う。
 衰うるときは則ち脾困(くる)しむ。故に病、餓ゆるも食を欲せず」とある。
 好漢医学林・I先生は、腎虚は、出さずに、保持する事を好むので、
 お腹に入っているものを出さない(便秘・或いは、下痢をしたとしても、表面だけの下痢)
 だから、食べられない、と解されていた。
 また、異種タンパクを食するのがダメだという説も…例えば、
 鰻重とか、カツ丼とか言った単体のタンパクなら食べられるが、
 幕の内などのように、異種タンパクが並んでいるものは食べられない、
 と仰っていました。
 そもそも腎陽が減ってしまった為に脾胃が働けないでいるために
 食を欲しないと私は訳したいと思います。

面、漆柴の如く
 面とは、顔のことである。顔がまるで、漆の渋をつけたように黒ずんでくるということ。
 黒光りではなく、すすけた黒さ。金属が錆びた(酸化)結果の黒であるから、
 どす黒く艶が無い。
 顔にシミが出来やすくなり、目の下にはクマが出来る。
 これは、下垂体中葉のメラニン色素が過剰防衛する為であるから、
 腎経を治療する事で、黒さは白く変化し、シミも無くなって来る。
 腎虚を治せば、色白の美人になれるのだ~。

咳唾すれば則ち血あり、喝喝して喘し
 腎虚の咳は、乾咳である。腎は液を主るが、その最も主る所の唾が出ない為に、
 コンコンと乾いた咳をするばかりで、喉に力がはいってしまう。
 その時に、細い静脈でも傷ついたのであろう、血を交えた咳をする事がありますよ、
 という事で、血痰では無いことに注意。
 喝喝とは、枯れた音がかすかに響く様相。喘とは、あえいで息切れすること。
 それゆえ、息をする度にゼーゼー、ヒューヒューと胸の中に音がして喘ぐことを言う。
  例えば、錠剤などを飲ませたとしましょう。
 喉がカラカラに渇くために、幾ら水を飲ませても、喉から降りる感じがせず、
 喉に詰った感じがするという。この症状が梅核気です。
 『類聚方広義』の半夏厚朴湯の条文に「此の症は後世のいわゆる梅核気なり。」とあり、
 喉を詰まらせて悶々とする様は、精神的に相当苦しいらしいです。
 梅核気=肝というイメージはこの際一寸、下に置いておきましょう。

坐して起たんと欲せば、目が洸洸として見る所無きが如し 
 座っていたり、或いは寝ていたりして急に起き上がったりすると、
 立ちくらみがして目がくらくらとする。
 洸洸とは、この、目の前が一瞬白くなり、くらくらする様を表している。
 これは、血管に張り巡らされている交感神経の緊張が一拍、遅れ、
 血管の収縮が一瞬遅れた為に起こった脳貧血である。
 腎経の是動病は、交感神経が緊張し過ぎる、という一面があります。

心懸かる如く飢えたる状の若し 
 いつも心配ばかりしていて、心が休まる閑が無い、
 常に不安にさいなまれている様を言う。
 逆に、心配のし過ぎから腎虚を起こす事もあるという。

気不足すれば則ち善くおそれ、 
 腎脉の経気が不足する時には、善には、「しばしば」の意味がある。
 年中、恐れていて、甚だしい時は、強迫観念に襲われる。

心として人が将に之を捕らえんとするが如し 
 とは、恐れるさま。いつも心が不安でビクビクとしていて、
 常に、人に「つかまるのではないか」との不安に恐れおののいている様。

是を骨厥と為す 
 腎気が真に虚する時には、走行ルートに沿って指先から厥逆してくる。
 腎は骨を主るが故に、これを「骨厥」と言う。
 骨厥…病名。足の少陰経の経気が厥逆して起こる(漢方用語大辞典)

 
(所生病)
是主腎所生病 口熱 舌乾 咽腫 上気 喉乾及痛 煩心 心痛 黄疸 腸澼 
脊股内後廉痛 痿蹶 嗜臥 足下熱而痛 為此諸病


(読み下し)
是れ腎を主として生じる所の病は、口熱し、舌乾き 咽腫れ 上気し、
喉乾き及び痛む、煩心、心痛、黄疸、腸澼す。
脊股内後廉痛み痿蹶し、臥す事を嗜み、足下熱して痛む、この諸病を為す。

(意訳)
是れ腎を主として生じる所の病は、口熱し、舌乾き、咽腫れ、上気し、喉乾き及び痛む 
 この腎から生じた病は、口の中が熱く、熱が籠ったようになります。
 しかも、舌が乾き、喉が腫れてきます。
 交感神経の緊張から、粘液性の唾液しか出ないようになり、また、液を主っている所の
 腎の病ですから、その主る所の唾が出てきません。
 それで、口の中が乾いたようになるのです。
 唾液が出ないと、口臭がする様になり、むし歯も多くなります。
 腎は髄を主るという、一文がここで、わかりますね。
 唾液を出すには、食事をするのが良いのですが、腎虚の人は餓えても食を欲せずと言い、
 お腹は空くのに食欲がありません。
 例えば、梅干などの酸味の多いものをイメージするだけでも良いのです。
 唾液を出す工夫をして下さい。
 [『方極』の半夏厚朴湯の条文に
 「咽中に炙臠あるがごとく、或いは嘔し、或いは心下悸す者を治す」とあり、
 厚朴はリンパを動かして神経性の水毒を取りますので、
 心配症、うつ病、ストレスの多い人に良く効くのです。
 気がのぼせ、咽が乾いて痛みます。腎経は舌骨の両脇を循ってから散じる為です。

煩心、心痛、黄疸、腸澼す 
 更に動悸がし、胸いきれがし、心臓が痛み、黄疸が出、お腹に硬結が出ます。
 腎は水臓であるのに、水が足りない状態にあるのです。血管壁の浸透性が高まり、
 浮腫を起こし黄疸になります。血管の中にあるべき水が、
 皮下、それも深い部分に溜まってしまっています。
 血液に水が足りない為に、動悸、心痛が起きてしまうのです。
 腎経を補ってあげれば、皮下組織に溜まってしまった水も血管の中に入り、体が潤います。
 それで、咽の乾きもおさまり、安心できるのです。
 腸澼は、お臍の周りに現れる硬結を指すと思われます。
 お腹の表面に出てきますので、腎虚の診断点です。

脊股内後廉痛み痿蹶し、臥す事を嗜み、足下熱して痛む 
 脊柱や股関節の内側と外側が痛み、しかも手足が萎え、
 力が入らずに冷えが上がってくるのです。
 だるくて年中、横になっていたいという状態が続きます。
 背中や股関節の内外が痛む状態ですから、寝てばかりいて動きたくないのです。
 足腰の弱りが目立ち、階段の上り下りが辛く、気力も出ませんから、
 自分はダメだと思ってしまい、うつ状態になったりします。
 足の下が痛むというのは、五心煩熱、陰虚証が進んで、
 踵骨が痛んでくる状態を指す様です。
 足の裏が火照って仕方なく、しかも痛い、起き上がりたくない気持ちがわかりますね。


ここまでが、腎経の是動病・所生病です。
これは、経験者で無いとわからない、本当に辛い症状です。
とにかく、生きている「気力」が湧かなくなるほどです。

そこから、救い出して下さった、
好漢医学林・I先生に心からの感謝を捧げたいと思います

今、私が学校へ通い、食事をし、本を読み、このブログを書く、
こんな日常の生活を送れるのは、I先生の治療を頂き続けているお陰です。

スポンサーサイト

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

う~ん。

私の症状に似てます・・・。
私も最初 腎臓か肝臓やったかなと思っていたので・・・。

最近 股関節に痛みも・・・。
いまは 中国漢方の医師から漢方薬も処方していただいてます。
今度 相談してみよ・・・。

すみません。リンクいただいたつもりで・・・。
出来てませんでした。
今度こそ v-91

アンパンウーマン             (MGかーさ | URL | 2010/11/22 (Mon) 00:31 [編集]


陰動く時は則ち陽衰うも好きです

心懸かる如く飢えたる状の若し
という文が、気に入った、というと変なのですが
端的に症状を表していて、語感が妙にハマりました。
ハマったってのも、変か。
凄くわかり易く解説なさっていて
とか言って、2度読みしてますが
さすがだな~、と思いました。

猫田ぼーいち | URL | 2010/11/22 (Mon) 07:57 [編集]


ありがとうございます。

始めましてジェフママです。
リンクしていただき ありがとうございます。
I先生のブロブのコメントの投稿を読んでいて、
ものすごい勉強している人だなぁと いつも感心しております。
私たちのグループは福島県から朝5時に出てくる人もいるので、
私も気合を入れて頑張らなければと思っています。
これからも楽しく、参考にさせてもらいますね。


ジェフママ | URL | 2010/11/22 (Mon) 10:47 [編集]


Re: う~ん。

>アンパンウーマンさん
コメント、ありがとうございますm(_ _)m

経絡病症を読んでいると、
「あ、これ自分に当てはまる!」
「いや、こっちの経絡病症も!」てな按配で、
どれも自分に当てはまる気がしてきちゃうんです。
中国漢方と、日本伝統の和漢とでは、
かなり差があって、中国漢方は凄く強いクスリだなぁ
というのが、私の感想です。
日本の3~5倍位の量を結構、使うんですよ~。
でも、ご自分で信頼なさっている先生が一番ですから、
よ~く、相談してみて下さいね。
股関節の痛みは、関節の痛みなのか、
筋の痛みなのかで、随分違ってきますから、
しっかりと、先生に伝えて下さい。
リンク、ありがとうございます~v-119

白い月の風 | URL | 2010/11/22 (Mon) 18:10 [編集]


Re: 陰動く時は則ち陽衰うも好きです

>猫田ぼーいちさんへ
陰陽の考え方って、面白いですよね~v-238
私も個人的に、腎経の経絡病症が端的で詩的で、
心地良い言葉の響きがとても気に入っています。
って、でも、自分がその病症になってしまうと、
けっこうヤバイんですが…

解かり易いですか?
嬉しいです~v-10
漢文を見ただけで「嫌」と、娘に言われたもので、
一寸落ち込んでました。
お陰で、アップしました~
ありがとうございます!

白い月の風 | URL | 2010/11/22 (Mon) 18:14 [編集]


Re: ありがとうございます。

>ジェフママさん
こんにちわ。はじめまして。
I先生の所では、良くお話を伺うので、
勝手にリンク頂いてきちゃいました(汗)
宜しくお願いいたします。
ジェフママさんの妹弟子になります。
実は私は加須市に住まっているので、
案外近いご縁だなぁと、良くブログを
覗かせて頂いていました。

私の文章は、頭だけの空学問で、臨床が全く伴わないので、
臨床をなさっている方からは、う~ん…?と
思われる事も多いかと思います。
どうぞ、ご遠慮なく、ご指摘くださいね。
ありがとうございます~v-238

白い月の風 | URL | 2010/11/22 (Mon) 18:18 [編集]


素晴らしいです。

今、読ませて貰いました。
一字一句よくマトメ挙げておられます。
関心をしております。
学校の皆さんに見せて上げたいですね。
しかし、自分でマトメないと、
自分の物にならないので、残念です。

簡単に手に入るものは簡単に捨てます。
やはり、苦労して手に入れた物は役立ちます。
しかし、身体に聴きながら勉強は程ほどにね。

好漢医学林 | URL | 2010/11/22 (Mon) 20:02 [編集]


Re: 素晴らしいです。

>好漢医学林・I先生へ
後から読んで見ると、言葉遣いが統一されてなかったり、
です。ます。調から、である。調になっていたりして、
冷や汗三斗です。
きちんと、解説風にしないと…
お褒め頂き、ありがとうございます。
いかんせん、講義録であって、臨床が伴いませんので、
空学問という辛さがあります。
が、書く事によって、頭に入ってくるので、
今後の臨床時に、「ああ!」と、思える日がくるでしょう。
それを励みに、頑張りたいと思います。
ありがとうございます。

白い月の風 | URL | 2010/11/22 (Mon) 20:28 [編集]


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。